【6月17日 AFP】イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)を率いるユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が、優勝を目指すシーズンの再開へ準備を進める中、自宅からチームの栄冠を願ってほしいとファンに呼びかけた。

 リバプールは首位を独走し、30年ぶりの優勝まであと2勝に迫っていた3月、新型コロナウイルスの感染拡大でリーグが中断したが、21日に行うエバートン(Everton)との敵地でのマージーサイドダービーからようやくシーズンを再開させる。

 この試合はリバプールの優勝決定戦になる可能性もあり、2位マンチェスター・シティ(Manchester City)が17日に本拠地でのアーセナル(Arsenal)戦を落とせば、ダービー勝利で8節を残して19回目のリーグ優勝が決まる。

 クロップ監督は、長年待ち望んだ優勝を祝いたくて仕方がないファンの心情を意識しながら、会場のグディソン・パーク(Goodison Park)、あるいは本拠地アンフィールド(Anfield)の外に集まってソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)のルールを破ることはしないでほしいと訴えた。

 クラブの公式ウェブサイトに投稿された動画メッセージの中で、クロップ監督は「サッカーであることに変わりはないし、皆さんのためのサッカーなのも変わりはない。つまり、われわれはスタジアムにいて、皆さんは家にいるということだ」と語りかけた。

「皆さんの後押しを感じながら戦うことを約束する。選手にも感じてもらう。その力を使う。われわれのタンクの燃料の8割から9割を占めるのは、今も皆さんの力だ」「本気でそれを使うし、必要としている。しかし最後に一言、安全を第一に、家から後押ししてほしい」

 16日に53歳の誕生日を迎えたクロップ監督は、3か月の中断期間中は、リーグが再開して1990年以来のリーグタイトルに再び挑戦できる日が来るのかが分からず、苦しかったと認めている。

「シーズンが本当に再開するのかはっきりしない時期もあった」「『無効化して空白』のシーズンにするとか、『平均勝ち点』で決めるといったうわさがあった。それでも今、われわれはここに立っていて、数日でリーグが再開する」

「それはみんなが真に責任ある振る舞いをしたからだ。愛する人だけでなく、多くの人の命も救いたいと思ったから、やるべきことをやった」 (c)AFP