【6月17日 AFP】20歳未満ではその他の年齢層に比べて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかる確率が半分程度だとする最新のモデル研究が16日、発表された。また、感染した若者の5人に4人が症状のない無症状者であることが、今回の研究から示唆されるという。

 医学誌ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)で発表された今回の研究は、感染拡大当初から休校になっている小中高校や大学、専門学校を再開させる必要に迫られている各国政府が次の手を打つ際の判断材料となり得る。

 英ロンドン大学衛生熱帯医学大学院(London School of Hygiene and Tropical Medicine)の専門家チームは、中国、イタリア、日本、シンガポール、カナダ、韓国の6か国のデータに基づき、年齢別のCOVID-19感染モデルを構築した。推定される感染スピードと症状の重症度に関する過去の研究結果も要素として取り入れたという。

 モデル研究の結果、20歳未満のCOVID-19感染リスクは、20歳以上に比べて約半分と推定されることが分かった。

 さらには、感染症状を示す患者の割合に、年齢による大きなばらつきがみられることも見て取れた。10~19歳では症状を示す患者が21%にとどまっていたのに対し、70歳以上ではこれが69%と大きく跳ね上がっていた。

 次に研究チームは、学校の閉鎖が感染症の拡大にどのような影響を及ぼすかを調べた。世界146か国の首都を対象とし、COVID-19流行のシミュレーションを行った。

 インフルエンザの流行では、休校によって感染が著しく抑制されるとのモデルを示すことができる。だがCOVID-19の場合はそれとは異なり、休校措置が感染拡大の阻止に対してほとんど影響を及ぼさないことが分かったという。

 論文執筆者の一人、ニコラス・デービス(Nicholas Davies)氏は、研究では子どもが自覚しないまま新型コロナウイルスを保持している可能性についてあらゆるシナリオを考察したと話す。

 デービス氏は、「今回の研究では、症状を示す患者に比べて、無症状患者の感染力が一般的にどの程度になるのかを突き止めることはできなかった」「ただ、無症状者については完全な有症状者よりも感染力が低いことを示すいくつかの限られた証拠はある。また無症状者と発症前感染者が、どちらも他者を感染させる可能性があることを示唆する証拠も十分ある」と説明した。

 論文の執筆者らは、今回開発したモデルがCOVID-19対策における「学校閉鎖の有効性の見込みに影響を及ぼす」可能性があるとしながら、学校閉鎖が「他の呼吸器感染症に対してほど効果的ではないかもしれない」との見方を示している。(c)AFP/Patrick GALEY