【6月17日 AFP】中国チベット(Tibet)自治区で初めてにして唯一のプロサッカークラブとして知られるラサ城投FC(Lhasa Chengtou)は、世界でも有数の高地にある本拠地での試合開催をめぐって対立したことを受け、チームが解散になったと発表した。同国リーグではプロクラブの消滅が相次いでいる。

 国営新華社(Xinhua)通信によれば、ラサ城投は標高3650メートルという酸素吸引が必要な高地でのホームゲームを2戦しか行っていない。審判は選手がボンベから酸素吸入できるよう、両試合ともに15分おきに中断しなければならなかったという。

 創設からわずか3年でのラサ城投の消滅は、プロリーグにクラブを持つことでチベットの人々をより中国側に同化させるという同国共産党の望みに打撃を与えている。

 昨シーズンの中国3部リーグで32チーム中26位に終わっていたラサ城投は、数千キロ離れた場所でホームゲームを行っていた。

 中国版ツイッター(Twitter)の「微博(ウェイボー、Weibo)」で2500人のフォロワーがいる同クラブは、「チベットサッカーを世界に示す窓口として、チベットでの試合開催の調整をしてきたが、努力は無駄になった」と記した。

 ホームゲームだけでなくトレーニングも中国の他の場所で行っていたラサ城投は、チベットに戻ることを切望していたが、中国サッカー協会(CFA)は、選手の安全上の懸念から高地での試合を許可したがらなかったと伝えられている。

 ラサ(Lhasa)市での試合中、敵地に乗り込んだ深セン鵬城(Shenzhen Pengcheng FC)の6選手が高山病で搬送されたという話もあったが、チベット警察はこれを否定している。

 新華社は、チベットで「使用可能なピッチはすべて標高3000メートル以上」と伝えている。

 ラサ城投はクラブが解散になる他の理由として、社名が入ったクラブ名を協会が禁じたことを挙げている。ラサ城投の別名であるラサ都市建設投資FC(Lhasa Urban Construction Investment FC)は、チベットの大手国有企業にちなんで名付けられていた。(c)AFP/Peter STEBBINGS