【6月15日 AFP】アフガニスタン内務省は14日、旧支配勢力タリバン(Taliban)がここ1週間で400人超の治安要員を殺害または負傷させたと述べ、今後の和平協議を前に攻撃を強めていると非難した。

 タリバンがイスラム教の祝祭「イード・アル・フィトル(Eid al-Fitr)」に合わせて先月24日から3日間の停戦を発表して以降、アフガニスタンの大半の地域で暴力行為は減少していた。だが、当局者によると、タリバンの攻撃が最近増加しているという。

 内務省報道官は記者会見で、「タリバンはここ1週間でアフガン治安部隊に対し222回の攻撃を実施し、これにより422人が死傷した」と述べた。

 国家安全保障会議(National Security Council)のジャビド・ファイサル(Javid Faisal)報道官は当初、停戦に続いて暴力行為が全体的に減少したと報告していたが、14日には「(タリバンは)全土での攻撃を減らすどころか、逆に増やしている」と明らかにした。

 国家安全保障会議は13日にも、タリバンの攻撃により過去2週間で民間人89人が死亡、150人が負傷したと非難していた。

 マスード・アンダラビ(Massoud Andarabi)内相は、タリバンとアフガニスタン軍の双方が祝祭期間中の停戦を順守していたと述べる一方、「祝祭後、タリバンによる攻撃は祝祭前同様に徐々に増加し、以前記録された回数にまで達した」「タリバンは今、アフガン当局者への攻撃や拉致、暗殺を行うために標的や機会を探っている」と指摘した。(c)AFP