【6月15日 AFP】英ロンドン警察は、2017年に国会議事堂前で起きた襲撃事件で亡くなったキース・パーマー(Keith Palmer)警官の慰霊碑横で立ち小便をした男(28)が、「公序良俗に違反」したとして14日に訴追されたと明らかにした。

 男は13日、ロンドン中心部で行われた抗議デモの後、東部エセックス(Essex)州の警察署に出頭しロンドン警視庁(Metropolitan Police Service)に逮捕された。

 ロンドン警視庁は、パーマー警官の慰霊碑横で男が放尿しているとみられる様子を捉えた写真がソーシャルメディアに投稿されると、捜査を開始していた。

 ロンドン中心部では13日、反人種差別デモに対抗するカウンターデモのために極右団体が集結し、その後ろ盾を得た自称「愛国者」らによる暴力的な衝突が発生。男が放尿行為に及んだのはその最中だったとみられる。

 警察は14日、暴力的な不法行為や警官に対する暴行などに及んだとして計113人を逮捕したと発表。警官23人が軽傷を負った。

 テレビで放送された映像には、カウンターデモの一部参加者が警官らを殴ったり、瓶や発煙弾を投げつけたり、反人種差別デモの参加者らと乱闘したりする様子が捉えられていた。

 極右団体の集まりに参加した人々は、反人種差別デモの破壊行為から像や記念碑を守るために駆け付けたと話していた。米国で黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡した事件を受けて、英国でも人種差別に抗議するデモが行われている。(c)AFP