【6月15日 AFP】南米ペルーの観光名所、古代インカ(Inca)帝国の城塞(じょうさい)都市マチュピチュ(Machu Picchu)遺跡の1日当たりの来場者数が、7月の新型コロナウイルスによる閉鎖解除後に激減する見通しであることが、関係者の話で明らかになった。

 地元クスコ(Cusco)のジャンポール・ベナベンテ(Jean Paul Benavente)知事がAFPに語ったところによると、新型ウイルス感染予防のためのソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)などの措置の必要性を考慮すると、1日に入場可能な人数は、通常の4分の1ほどのわずか675人だという。

 ガイドが案内できるのは1グループにつき7人のみで、来場者はマスクの着用を義務付けられる。

 ペルー国内の空港は現在も閉鎖されており、多くの店舗が休業している。だが、南米でいち早く最も厳しい制限措置が実施されたにもかかわらず、ペルーの新型ウイルス感染者数は南米で2番目に多い22万5000人となっており、死者数は約6500人に上る。

 国内の観光客は7月か8月に航空便を再び利用できるようになる見通しだが、国境開放のめどは立っておらず、外国人観光客がいつ戻って来るかも明確になっていない。

 新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)以前は、マチュピチュの1日当たりの来場者数は平均2000~3000人で、最盛期は5000人に上っていた。(c)AFP/Carlos MANDUJANO