【6月14日 Xinhua News】中国宅配業界の5月の取扱量は前年同月比41%増の73億8千万件で、1日当たり2億5千万件近かった。売上高は前年同月比25%増の771億元(1元=約15円)だった。国家郵政局が11日明らかにした。

 説明によると、宅配業の高い伸びは消費方式のオンライン化加速によるもので、各種ネット販売イベントやライブ商品宣伝などによる消費けん引があり、さらに季節の果物が市場に出回るなどの要因が加わり、特色ある農作物の需要が高まり、宅配業の取扱量が急速に増えた。

 生鮮農産品の輸送は難しく、宅配業ではこれまで難題となっていた。今年6月、宅配大手、徳邦快逓と南方航空はサクランボのチャーター便輸送契約を結んだ。徳邦快逓の責任者は次のように説明した。農家が安心し、消費者も余計な心配をしないですむよう、宅配の集荷場所を栽培地に設け、専用ラベル、吸水シート、保冷剤を使って新鮮さを保ち、チャーター機や空陸複合輸送、陸上輸送(直接発送)などの方式で輸送効率を大幅に高めた。

 今年1月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海南省(Hainan)の果物販売が滞ったが、2月上旬、中通快逓は海南の各ネットワークを次々に再開した。大量のトロピカルフルーツの発送ニーズに対応し、海南中通は省都、海口(Haikou)から直接上海、杭州(Hanghzou)、済南(Jinan)など20近い都市を結ぶコールドチェーンの輸送ルートを開設し、現地の果物農家と業者の業務・生産再開を後押しした。

 国家郵政局の馬軍勝(Ma Junsheng)局長は次のように述べた。宅配業は感染予防・抑制の常態化にしっかり対応し、業界の良好な動きを全力で定着させ、「宅配の村進出」を十分生かし、農産物を都市へ、工業製品を農村へ運ぶ双方向の流通を後押しし、産業、市場、経済・社会の循環をスムーズにする必要がある。(c)Xinhua News/AFPBB News