【6月13日 Xinhua News】日本の富士フイルムが中国蘇州市(Suzhou)に構える生産拠点「蘇州富士フイルム映像機器(蘇州富士膠片映像機器)」は1995年に蘇州ハイテク産業開発区に設立された。フィルム事業に始まり光学・電子機器から医療機器まで、時代に合わせて企業戦略を調整し、中国市場とともに成長してきた。年間生産高は3年連続で30億元(1元=約15円)を超える。

 この25年、同社は市場の需要に合わせ、絶えず革新を続けてきた。当初の主力事業はインスタントカメラだったが、同社の歩みはこれにとどまらなかった。

 嵇瑞康(Ji Ruikang)董事兼常務副総経理が本社から派遣されたのは2001年。デジタルカメラ事業の推進が目的だった。今ではデジタルカメラと交換レンズを主力とする光学・電子映像事業の生産高がグループ全体の51%を占めるまでになった。

 10年、日本の本社が中国で医療機器事業を展開する方針を固める。蘇州に拠点を置くことが決まると、すぐに工場の建設準備に入った。稼働開始まで1年かからなかった。

 蘇州ハイテク産業開発区は、中国で第1陣として認可された国家級のハイテク産業開発区で、長江デルタ地区でも有数の日系企業の集積地として知られている。日系ハイテク企業を集めた「中日イノベーションバレー」や中日両国が省エネ・環境保護分野で協力する「中日グリーン産業イノベーション協力モデル区」の建設も進められている。(c)Xinhua News/AFPBB News