【6月13日 AFP】英ロックバンド、ビートルズ(Beatles)が1967年に発表したヒット曲の題名として知られるイングランド北西部リバプール(Liverpool)の通り「ペニー・レイン(Penny Lane)」で、複数の標識が何者かによって落書きされたことが12日、明らかになった。この通りの名称をめぐっては、奴隷商人にちなんだものだとの批判が出ていた。

 標識4点の文字がスプレーで黒く塗りつぶされたほか、近くの壁に「人種差別主義者」との落書きがされたものもあった。落書きは地元住民によって除去された。

 元ビートルズのポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんは2018年に同地を訪問した際、標識の一つにサインを残していた。

 リバプールのジョー・アンダーソン(Joe Anderson)市長は今週、この通りの名称が奴隷商人のジェームス・ペニー(James Penny)にちなんだものだとの見方を否定。一方、同市の国際奴隷博物館(International Slavery Museum)はその由来について調査中だとしている。

 英BBCの報道によると、イングランド南西部ブリストル(Bristol)ではジャマイカ出身の詩人、劇作家で俳優のアルフレッド・ファゴン(Alfred Fagon)の銅像に腐食性物質とみられる液体がかけられる事件があった。

 ファゴンはブリストルで初めて銅像となった黒人。同市では先週、奴隷貿易商人エドワード・コルストン(Edward Colston)の銅像がデモ隊によって倒され、物議を醸していた。(c)AFP