【6月12日 AFP】米カリフォルニアで、少なくともホームレス8人にオレオレジン・カプシカムを混入した食べ物を与えたとして、同州在住の男が起訴されたことが分かった。男は被害者らがけいれんのような症状や嘔吐(おうと)、呼吸困難で苦しむ様子を撮影していた。同州オレンジ(Orange)郡地区検察局が11日、明らかにした。

 5月中旬に「警察が使う唐辛子スプレーの2倍の威力がある」オレオレジン・カプシカムが混ぜられた食べ物を食べた複数のホームレスの人が、入院する事案が発生したという。

 トッド・スピッツァー(Todd Spitzer)郡検事長は、被害者らは「弱者であるがゆえに餌食にされた」と述べた。「ゆがんだ娯楽の一つとして利用された」「何度も思い出せるように、彼らが苦しむ様子を撮影した」

 当局によると、ウィリアム・ロバート・ケーブル(William Robert Cable)被告は、ロサンゼルス南方に位置するハンティントンビーチ(Huntington Beach)周辺のホームレスの人々に食べ物を与えた。被害者の一部には、食べるよう仕向けるため一緒にビールを勧めたという。

 ケーブル被告は5月22日に逮捕された。毒物の混入で有罪となった場合、最長で禁錮19年が科される可能性がある。(c)AFP