【6月12日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の観光名所コパカバーナビーチ(Copacabana Beach)に11日、100基の墓穴が掘られた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による多数の死者を追悼し、政府当局の「無能」な感染対策に抗議するためだ。

 ビーチを象徴するホテル「コパカバーナパレス(Copacabana Palace)」の目の前に掘られた墓穴の横には黒い十字架が並べられ、小さなブラジル国旗が飾られた。

 極右のジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は、新型コロナウイルスを「インフルエンザの一種」と呼んで流行の規模を軽視し続けており、経済活動の再開を推進している。

 だが、人口2億1000万人のブラジルでは11日、新たに1239人の死亡が直近24時間で確認され、累計死者数は4万人を超えた。感染者数は累計80万2800人となっている。また、中南米全体での累計感染者数は同日、150万人を突破した。

 コパカバーナビーチでは、ボルソナロ氏の支持者らが十字架をなぎ倒したり、墓穴を掘ったNGO活動家らに罵声を浴びせたりする様子も見られた。(c)AFP