【6月12日 AFP】南米エクアドル沖約1000キロのガラパゴス諸島(Galapagos Islands)で、ベニタイランチョウのひな6羽がふ化した。国立公園当局が9日、発表した。ここでの個体数は減少しているため、喜ばしい知らせとなった。

 生物多様性に富むガラパゴス諸島は、チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)による研究で世界的に有名だ。島の一つであるサンタクルス島(Santa Cruz Island)には、ベニタイランチョウのつがい40組が生息している。ダーウィンのタイランチョウとしても知られ、他のいくつかの島でも生息が確認されている。

 国立公園の生態系ディレクター、ダニー・ルエダ(Danny Rueda)氏はAFPの取材に対し、外来植物種を除去することで個体数の回復を図っていると述べ、こうした外来種がひなへの餌やりを困難にしていることを説明した。

 また、ひなの餌となる幼虫に寄生バエが入り込むのを防ぐため、巣の近くに殺虫剤を置くこともしているという。寄生されるとひなは命の危険にさらされてしまう。

 国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界自然遺産(World Heritage)に指定されているガラパゴス諸島には、固有の動植物が多数生息している。

 映像は国立公園提供、撮影日不明。(c)AFP