【6月12日 AFP】米アップル(Apple)は11日、人種間の格差是正を目指す活動を立ち上げ、1億ドル(約107億円)を投じると発表した。

 ティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)は、「人種的公平と正義のイニシアチブ(Racial Equity and Justice Initiative)」を立ち上げたことを明らかにした。リサ・ジャクソン(Lisa Jackson)副社長が主導する。

 クック氏はツイッター(Twitter)に投稿した動画の中で「アップルで、あるいは社会のどんな場所でも、変化の重責を過小評価されている人々に負わせるべきではない」と表明。「大義のために構造を変化させるには、権力を持ち、指導的な立場にあり、影響力ある立場の人々が最も重責を担う」と述べた。

 クック氏は、公民権運動の最中に南部アラバマ州で育ったという自身の経験に言及する一方、社会の欠陥の是正を求めて「善意を持って」デモを行うことの重要性を強調。「私たちは、歴史の重要な地点にいる」と述べた。

 活動は、有色人種のコミュニティー、中でも黒人コミュニティーが直面している機会への「組織的な障壁」に立ち向かうことを目標としている。米国から開始し、世界的に展開していくという。

 クック氏は、教育、公民権運動の団体、黒人が経営する事業、マイノリティーの開発者を支援する「包括的な」アプローチを実施すると約束した。(c)AFP