【6月11日 Xinhua News】中国の研究者はこのほど、開発中の新型コロナウイルス感染症に対する不活化ワクチンが動物実験で高い予防効果を示したと発表した。研究成果は米学術誌「CELL」に掲載された。

 不活化ワクチンは、毒性をなくした細菌やウイルスなどの病原体を利用して作られる。

 ワクチン候補の一つである「BBIBP-CorV」に関する研究は、中国疾病予防控制センターや中国医学科学院、中国生物技術(CNBG)傘下の北京生物製品研究所などの機関が共同で実施した。

 研究者が公開したパイロットスケール生産に関する報告によると、候補ワクチンがマウスやラット、モルモット、ウサギおよびカニクイザル、アカゲザルなど、ヒト以外の霊長類の体内で高濃度の中和抗体を誘導できるという。

 中和抗体は、生物学的影響を取り除くことで、病原体や感染性粒子から細胞を守る役割を果たす。

 研究では、このワクチンが高い生産性と良好な遺伝的安定性を保つことが示されており、臨床試験でのさらなる評価を可能にしている。(c)Xinhua News/AFPBB News