【6月11日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は10日、2022年サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)で使用されるスタジアムの建設現場で働く移民労働者の給与が数か月支払われていないと発表し、同国の労働者保護の取り組みに疑惑の目が向けられている。

 アムネスティは数か月にわたる調査の結果、アル・ベイト・スタジアム(Al Bayt Stadium)の建設に当たる下請け企業カタール・メタ・コーツ(QMC)の作業員約100人の給与がまだ支払われていないと明かした。最大7か月無給で、6月7日に一部の給与を支払われた人もいるという。

 アムネスティは、「カタールの労働省と同国のW杯組織委員会は、QMCの労働者が直面する問題を1年近く認識していたが、アムネスティ・インターナショナルが調査結果を公表してからようやく補償が始まった」と述べた。

 アムネスティはQMCに雇われた東南アジアとアフリカの労働者にヒアリングを実施し、禁止されている手数料の請求など、給与未払い以外の搾取も明らかとなった。最大6万人収容のアル・ベイト・スタジアムで働くQMCの労働者約100人全員が問題を抱えていたという。

 給与が支払われていない労働者の一人はアムネスティに対し、「私たちは毎日問い合わせているが、彼らは『資金不足だ』と言うばかりだ。ベストを尽くしていると聞かされる」と話したという。

 アムネスティへの書簡で大会組織委員会は、2019年7月に未払いの給与を認識したといい、「私たちはそれ以来、解決策を見いだすために動いている」としている。(c)AFP