【6月11日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州で9日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と関係する武装集団が村を襲撃し、当局の10日の発表によると81人が死亡した。

 過激派組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」とみられる武装集団は、辺境の村フェロ(Felo)を襲撃。住民らを銃撃し、車で次々とはねた。地元当局によると、村長を含む7人が拉致された。

 死者数は当初69人とされていたが、匿名を条件にAFPの取材に応じた地元指導者は、負傷者が後に死亡したことで死者がさらに増えたと説明した。

 地元指導者らは、襲撃の理由について、畜牛の窃盗を防ぐために結成された地元自警団が過激派を殺害したことへの報復だったとの見方を示している。

 ナイジェリア北東部では過去10年間にわたりイスラム過激派が武装蜂起を続けており、これまでに少なくとも3万6000人が死亡、約200万人が避難民となっている。ISWAPは2016年にイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」から分離した一派。(c)AFP