【6月10日 AFP】(更新、写真追加)英覆面ストリートアーティスト、バンクシー(Banksy)が、フランス首都パリのイスラム過激派による同時襲撃事件の犠牲者を追悼するため、事件の現場となった劇場に残したものの、昨年何者かに盗まれていた作品が、イタリアで発見された。伊警察が10日、明らかにした。

 悲しげな表情を浮かべた少女を描いたこの作品は、2015年のパリ同時襲撃事件で90人が死亡した劇場「バタクラン(Bataclan)」の非常口の扉に残されていた。昨年何者かによってこの扉が切断され、盗難被害に遭っていた。

 イタリア・テラモ(Teramo)の警察幹部がAFPに対し、「バンクシー作品が描かれたバタクランの扉を回収した」と明かした。捜査は仏警察と合同で行っていたという。

 検察当局者によると、作品はアブルッツォ(Abruzzo)州にある農家の廃屋で発見された。詳細は11日に記者会見で発表するとしている。(c)AFP