【6月11日 Xinhua News】中国遼寧省(Liaoning)大連市(Dalian)の金石灘(きんせきたん)金石文化博覧広場では、「巨鯨伝奇」と題するクジラに関する特別展が開かれている。展示物の中心は「洋洋(ヤンヤン、Yang Yang)」と名付けられたマッコウクジラの標本。プラスティネーションと呼ばれる体内の水分を合成樹脂で置き換える技術で製作された。2016年に江蘇省(Jiangsu)南通市(Nangtong)如東県(Rudong)の洋口港に打ち上げられた死骸を大連に運び標本にした。

 製作には4年を要し、専門家50人余りが携わった。アセトン360トン、シリコン40トンを消費し、切開に用いたメスの替え刃は19万枚に上った。

 同展は「洋洋」の展示のほかにも、クジラの生態や種類、進化の過程などに関する展示エリアが設けられている。主催者側の説明によると、「洋洋」は世界で初めてプラスティネーション標本にされたマッコウクジラで、同技術で標本にされた生物の中では現時点で世界最大だという。製作に関する特許も4件出願されている。(c)Xinhua News/AFPBB News