ハミルトン、倒された奴隷商人像は「そのまま川に沈めておくべきだ」
発信地:ロンドン/英国
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【6月10日 AFP】英国で奴隷商人の像が黒人差別に抗議するデモ参加者によって川に投げ捨てられたことについて、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の世界王者で、メルセデスAMG(Mercedes AMG)に所属するルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が、「そのまま川に沈めておくべきだ」と話した。
英ブリストル(Bristol)では7日、米黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さんの死に抗議するデモの参加者らが、奴隷の売買で財を成した有名なエドワード・コルストン(Edward Colston)の像を引き倒し、川に投げ込む出来事があった。
これについて、F1で唯一の黒人ドライバーであるハミルトンは、自身のインスタグラム(Instagram)に「彼らが差別主義者の奴隷商人をたたえるあの像を引き倒さなかったら、撤去されることは永遠になかっただろう」と書き込んだ。
「博物館へ移すという話もあるが、あの男の像はそのまま川に沈めておくべきだ。この国へ連れてこられる途中で死んだ2万人のアフリカ人だって、葬儀や埋葬もしてもらえず海に放り込まれたんだ」
「像の男は家族を引き裂いた人間で、そんな男をたたえちゃいけない。かわりに男に売られ、命を落とした人たちの記念碑を建てるべきだ」
政府関係者は、像を倒すのは犯罪行為だと話しているが、参加者らの行動は多くの支持を集めており、かつての植民地主義を誇るような表現は見直すべきだという市民からの圧力が強まる中で、ブリストルの市長も賛同している。(c)AFP