【6月10日 AFP】東アフリカ・ブルンジのピエール・ヌクルンジザ(Pierre Nkurunziza)大統領(55)が、心不全のため死去した。同国政府が9日、発表した。15年にわたり波乱に満ちた政権を率いたヌクルンジザ氏は、数か月後に退任する予定だった。

 大統領府の発表によると、ヌクルンジザ氏は6日にバレーボールの試合を観戦した後に体調を崩した。一時快方に向かったが、8日に容体が悪化し亡くなった。

 ヌクルンジザ氏は自らが同国の統治者として神に選ばれたと信じるキリスト教福音派で、内戦終結後の2005年に議会での大統領選挙で当選。2010年には再選を果たした。

 2015年、3選を目指し出馬表明したが、野党は憲法違反だと非難し、激しい抗議デモとクーデター未遂に発展。少なくとも1200人が死亡、40万人が国外に逃れた。ヌクルンジザ氏3選後も情勢不安は続き、人権団体からは野党やメディアに対する弾圧を非難する声が頻繁に上がっている。

 今年5月の大統領選ではヌクルンジザ氏が後継者として選んだエバリスト・ヌダイシミイエ(Evariste Ndayishimiye)氏が当選。ヌダイシミイエ氏は8月に就任し、7年の任期を開始する予定だ。(c)AFP