【6月9日 Xinhua News】モウコノウマの原産地である中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のジュンガル盆地では、今年に入ってから18頭の子馬が誕生した。うち14頭が野生で、4頭が人工繁殖だった。

 ほとんどの子馬は同自治区のカラマイリ山有蹄(ゆうてい)類野生動物自然保護区で生まれた。管理センターの統計によると、モウコノウマ放牧地の同保護区では昨年、30頭の子馬が誕生し、野生の個体数は240頭に達した。保護区にはモウコノウマの他、アジアノロバやコウジョウセンガゼルなどの希少な絶滅危惧種も生息している。

 まだ野生に放牧されていないモウコノウマは、盆地南部の新疆ウイグル自治区モウコノウマ繁殖研究センターで生活し、繁殖を行っている。5月17、23、29日と6月4日の夜には赤ちゃん馬(雄と雌2頭ずつ)が誕生した。

 同センターは1986年に設立され、主にモウコノウマの保護、繁殖、放牧を行う。昨年は野生馬12頭を繁殖させており、今年出産予定の雌馬も7頭いる。

 モウコノウマは6千万年の進化の歴史を持つ世界唯一の野生馬種で、世界でも2千頭余りしか生息していない。種の繁殖を促進するため、中国は1985年より他国から野生馬を戻しており、さまざまな方法で保護と繁殖を進めている。同自治区におけるモウコノウマの頭数は現在、国内最多となっている。(c)Xinhua News/AFPBB News