ビヨンセ、バーチャル卒業式で祝辞 人種差別を非難
このニュースをシェア
【6月8日 AFP】米人気歌手のビヨンセ(Beyonce、38)は7日、新型コロナウイルスの影響で式典に出席できない卒業生のためにユーチューブ(YouTube)が企画したバーチャル合同卒業式「ディア・クラス・オブ・2020(Dear Class of 2020)」に祝辞を寄せ、世界的に拡大する反人種差別デモのスローガン「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」に触れながら偏見や差別を強く非難するとともに、卒業生やデモの参加者らを称賛した。ビヨンセが寄せたメッセージはソーシャルメディア上でも話題となっている。
3人の子を持つ母でもあるビヨンセは祝辞の中で「皆さんは地球規模の危機、人種差別のまん延、そして非武装の黒人がまた一人、無意味に殺されたことに対して世界中で怒りの声が上がる中、ここに参加しています」「でも、あなたは卒業までこぎ着けました。私たちはあなたを誇りに思います」と述べた。
また、全米で行われている抗議デモで多くの参加者が白人優位主義や警察の暴力を非難していることに言及し、「声を合わせ、黒人の命は大切だと世界に知らせてくれたことに感謝します」「今日お祝いしている新世代の高校・大学の卒業生たち、あなたたちと共に真の変革は始まりました」と述べた。
さらにビヨンセは音楽業界やあらゆる場に根深く残る性差別についても厳しく批判し、自身の経験に触れながら「一人の女性として、私自身がやらねばならないと分かっていたことをできる機会を与えられた、手本となる女性を目にすることはあまり多くありませんでした」と指摘した。
そして社会に取り残されていると感じている人々に向け、「あなたの変わったところは美しい、あなたが黒人であることは美しい、あなたの慈悲、あなたの思いやり、自分とは違うかもしれない人のために立ち上がったあなたの戦いは美しい」と呼び掛けた。(c)AFP