米スポーツ界のスターが各地でデモに参加、国外出身選手も
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【6月8日 AFP】人種差別に対する抗議が続く米国で、国外出身の選手も含めた同国スポーツ界のスターが各地のデモに参加し、何人かは行進を先導して平等を訴えている。
ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee)では7日、昨季の米プロバスケットボール(NBA)でレギュラーシーズンMVPに輝いたミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)のヤニス・アデトクンポ(Giannis Antetokounmpo)ら多くの選手がデモに参加した。
ギリシャ出身のアデトクンポは、他の参加者に向けて「僕らは変化を求める」と呼びかけた。
「正義を求める。だから今ここにいる。それがきょうやるべきことで、そのためにみんなと行進する。僕は自分の子どもに無事育ってほしいし、怖がらず町を歩いてほしい。子どもには、心に憎しみを抱いてほしくない」
「関係ない。肌の色は関係ない。僕らは黒人でも、白人でも、黄色人種でもない。そんなことは関係ない。みんな人間じゃないか」
デモ行進にはアデトクンポの兄弟のタナシス(Thanasis Antetokounmpo)ら、他に6人のバックスの選手も参加し、全員が「息ができない」と書かれたTシャツを着ていた。これは5月25日、ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に押さえつけられ、死亡した際に漏らした言葉だった。
バスケ界では3日、ステフェン・カリー(Stephen Curry)やクレイ・トンプソン(Klay Thompson)らゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)の選手数人が、カリフォルニア州での平和的な行進に参加している。
カリーらは、「彼の名を叫べ」という呼びかけに「ジョージ・フロイド」と答え、チームが優勝パレードを行ったのと同じ場所を行進した。
6日には、ナショナルフットボール(NFL)のワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)のQBドウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins)が首都でのデモに参加した。
マサチューセッツ州ボストン(Boston)では、北米アイスホッケーリーグ(NHL)のボストン・ブルーインズ(Boston Bruins)で主将を務めるズデノ・チャラ(Zdeno Chara)が町を練り歩き、黒人コミュニティーを支持する姿勢を示した。
スロバキア出身のチャラは「この13日間、ジョージ・フロイドさんが殺されたことに吐き気を覚えている」と話している。(c)AFP