【6月11日 CNS】成都市(Chengdu)、武漢市(Wuhan)、九江市(Jiujiang)…… 中国の多くの街でおいしい匂いが戻って来た。

 おいしい匂いといえば、早朝に飲む1わんの豆乳や深夜にほおばる羊肉の串焼きなどに心を引かれるものだ。今や「露店経済」が庶民の最も注目する話題となっている。

 大まかな統計では、現在、済南市(Jinan)、南寧市(Nanning)、鄭州市(Zhengzhou)などの都市と上海市、陕西省(Shaanxi)、遼寧省(Liaoning)などでも政府の政策として「露店経済」を奨励することが明らかにされている。

 上海市は6日から30日までの間「第1回上海ナイトライフフェスティバル」を開催することを発表し、「庶民感覚、上海の味、ファッショントレンド」に満ちあふれた新・上海の夜の生活のイメージをつくり上げるとしている。

 また、本来、露店を取り締まる側の都市管理局が、逆に露店を開くように動いたところもある。少し前、江西省(Jiangxi)瑞昌市(Ruichang)では、行商人のところに都市管理局から電話が入り、露店を開くよう動員をかけられたという。多くの行商人はこの電話を受けて驚いた。「こんないい事ってあるのかね?仲間を呼んで一緒に店を開こう」と話したと言う。

■正しい露店の開き方とは?

「露店経済」が始まって間もなく、問題を起こして営業停止となった夜市もある。大連市(Dalian)で2日、夜市が営業開始すると、夜市付近に交通渋滞が発生、衛生的にも非常に汚い状況となり、営業停止と改善命令を受け休止となっている。

 成都市では5月28日、「露店はどこだったら許されるのか?許される時間帯はいつか?」などの問題に対し地元政府が書面で回答し、公道上で露店を設置可能な地域、住所、時間帯とそれぞれの最大露店数を明確に指定した。各設置地域は1人から2人の露店側の代表者を選び、地域内の行商人の意見や提案を随時反映することが求められている。

 このほか、各露店主は毎日の営業が終了した後、設置場所を清掃し、環境衛生を元の通りに戻すこと、食品販売を行った者については、地面にプラスチックゴミや生ごみが落ちていないことを確認すること、などが求められる。ガスや電気の使用についても、露店主は消防・食品安全などのリスク確認と対応処置などの実施が、各地の行政指導の中で義務付けられている。(c)CNS/JCM/AFPBB News