【6月7日 AFP】ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相は6日、同国に駐留する米軍の兵員数を増やしたい意向を明らかにした。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、米政府が在独米軍の兵力を削減する方針だと報じていた。

 同紙によると、米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は国防総省に対し、現在ドイツに駐留している米兵3万4500人から9500人を削減するよう命じた。

 かつて旧ソ連の支配下にあった東欧の奥に位置するポーランドは長い間、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国内において、米国を自国の安全保障における筆頭格の保証人であるとみなしてきた。

 モラウィエツキ首相は民間ラジオ局RMFに対し、「真の危険が東側の国境の向こう側に潜んでいるため、米軍部隊を(NATOの範囲の)東側に移すことによって欧州全体の安全保障を強化することになる」と述べ、「現在協議中」であると明かした。

 同国は、過去10年にわたってロシアがジョージアやウクライナの領土を支配下に置いてきたことを脅威とみなし、国内に米兵を常駐させるよう呼び掛けてきた。

 米ホワイトハウス(White House)と国防総省当局は、WSJの報道について確認、あるいは否定することも拒否。

 米政府はとりわけ、ドイツが自国の防衛に十分な費用を費やしているとみていない。(c)AFP