【6月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は5日、同国ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のニューオーリンズ・セインツ(New Orleans Saints)でプレーするQBドリュー・ブリーズ(Drew Brees)が、膝つき抗議に反対して論争に火を付けた自身のコメントについて謝罪したのは間違いだと批判した。

 セインツのスター選手であるブリーズは3日のインタビューで、NFLの選手が国歌演奏中に膝をついて人種差別に抗議するのは米国旗への「侮辱」だと発言した。全米が警察の蛮行や人種差別に対する抗議デモの波にのみ込まれている中、これにはチームメートをはじめNFLの選手や、米プロバスケットボール(NBA)のスーパースター、レブロン・ジェームズ(LeBron James)らが反発した。

 するとブリーズは、自身の発言が「人を傷つけるもので無神経」だったと気付いたとして、4日に長い謝罪のコメント文を発表した。しかし、同選手の謝罪は、2017年に国歌演奏時に膝をつく選手は「クソ野郎」で解雇すべきだと発言し、論争を巻き起こしたトランプ大統領の不興を買った。

 トランプ大統領はこの日、自身のツイッター(Twitter)アカウントで、「私はドリュー・ブリーズの大ファンだ」「彼は本当に最高のQBの一人だと思うが、われわれの素晴らしい米国旗を敬う最初のスタンスを撤回するべきではなかった」と主張した。

「OLD GLORY(星条旗)はあがめられ、慈しまれ、高く掲げられるものだ。われわれは真っすぐに起立し、きちんと敬礼をするか胸に手を当てるのが理想だ。抗議できることは他にもあるが、偉大な米国旗に対してではない。膝つきはノーだ!」 (c)AFP