【6月6日 AFP】米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警官に首を膝で押さえつけられて死亡したことに対する大規模な抗議デモが2度目の週末を迎えた5日、警察による新たな暴力行為を捉えた映像が公開され、米国で怒りの声が高まった。

 フロイドさんが白人警官に首を膝で9分近く押さえつけられて死亡したことに抗議する反人種差別デモは10日連続で行われ、米国各地で大勢が参加した。

 一方で、大部分が平和的なデモ参加者に対して警察が武力を使用することをめぐり、議論が起きている。

 ニューヨーク州バファロー(Buffalo)では、デモに参加していた75歳の男性を押して転倒させ、頭部を負傷させる様子を映像に捉えられた警官2人が、無給の停職処分を受けた。

 地元警察は当初、この男性が「つまずいて倒れた」と説明していた。映像では、男性は意識を失い、頭からひどく出血しているように見える。

 ニューヨーク州のアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)知事はこの出来事について、「完全に不当で、実に恥ずべき」とツイッター(Twitter)に投稿。「警官は法律を乱用するのではなく、順守させなければいけない」と述べた。

 インディアナ州インディアナポリス(Indianapolis)では、5月31日夜に少なくとも4人の警官が女性を警棒で殴り、コショウ弾を発砲する様子が映像に捉えられ、警察が調査を開始した。

 また、ニューヨーク市ブロンクス(Bronx)地区では4日、外出禁止令を無視して平和的に抗議活動を行っていたデモ参加者数十人に対し、複数の警官が逃げられないように追いつめて押さえ込み、警棒で攻撃したと複数のメディアが報じている。(c)AFP/Peter HUTCHISON