【6月8日 Xinhua News】中国では2020年第2四半期(4~6月)以降、新型コロナウイルスの影響で太陽光発電産業の今年の海外需要が少なくとも50%減少し、シリコンチップの世界需要は最低でも52・2ギガワット落ち込むとみられている。また、今年は太陽光発電業界で技術が大きく進歩し、関連製品の価格下落が続いている。中国証券報が伝えた。  

 特に4月に入ってから、市場需要が急減し多結晶シリコン製品の価格が急速に低下し、一部の旧式生産能力の製造コストよりも下回った。現時点の多結晶シリコン製品の平均価格は1枚当たり1・17元(1元=約15円)、モジュールの価格は出力1ワット当たり1・6元となっている。

 中国の大手ソーラー用シリコンウエハーメーカー、隆基緑能科技は3月25日以降、5回にわたり単結晶シリコンウエハー価格を引き下げた。同社が5月末に発表した最新価格よると、158・75mmシリコンウエハーの価格は1枚2・53元、166mmは1枚2・62元と、3月25日付価格よりともに0・79元下がり、下げ幅はそれぞれ23・8%、23・2%となった。

 農業と新エネルギーを主力事業とする通威集団も5月末、太陽電池製品の全面的な値下げを発表した。うち、多結晶太陽電池セルの価格は出力1ワット当たり0・5元、単結晶PERC太陽電池セルは出力1ワット当たり0・78元と、3月25日付け価格に比べてそれぞれ0・15元、0・2元低下した。

 隆基緑能科技の責任者は、太陽光発電関連製品の値下げは必然的な流れであり、第2四半期に値下げが繰り返されたのは主に川下市場の需要低迷を考慮したためだとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News