【6月8日 AFP】米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)に住んでいるアフリカ出身の難民らは、アフリカ系米国人のジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)が警察に拘束され死亡した事件の前から、「アメリカンドリーム」を果たすことに悪戦苦闘していた。

 今やその夢も引き裂かれた彼らは、他のアフリカ系米国人の「兄弟たち」と街頭に繰り出し、自ら選んだ新たな母国での人種差別に抗議している。

 15歳のときに南スーダンから来たティハ・ジビ(Tiha Jibi)さんは「私は自由を求めてここに来た。生まれた国は戦争をしていた」と語った。

「2人の息子を授かった。10歳と6歳だ。私たちは白人でないから、恐れている」と怒りをあらわに話した。

 家族と別れて母国を去るのは困難で、米国にたどり着く旅も大変だった。だがジビさんは自らのアメリカンドリームである平和、平等、民主主義の追求を固く心に決めていた。

 だがジビさんは今は知っている。「すべてまやかしだった。今はその現実を直視しなければならない」

 そのために、ジビさんはジョージ・フロイドさんが白人警官により命を奪われたことに抗議して行進している。フロイドさんの死は、全国的な抗議デモと警察との衝突を巻き起こしている。