【6月5日 AFP】米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(Facebook)は4日、国営の報道機関など国家の影響下にあるメディアにラベルを表示する措置を始めた。また、11月の米大統領選挙までにこうしたメディアによる広告の掲載を禁止する方針も表明した。

 同社サイバーセキュリティー対策部門の責任者ナサニエル・グライシャー(Nathaniel Gleicher)氏が公式ブログで行った発表によると、今回の措置は同社が昨年10月に発表した計画に沿ったもの。グライシャー氏は「ユーザーは、自分が読んでいるニュースが政府の影響下にある可能性のあるメディアのものかどうかを知るべきだ」と述べた。

 同社は今後、国営メディアが掲出する広告にも同様の表示を始め、11月の大統領選までにこうした広告の掲載を完全に禁じるとも発表。グライシャー氏は「公の議論の場に外国からのさまざまな影響が及ぶのを防ぐための追加策」と説明している。

 同社が定義する国営メディアには、編集方針に政府の影響が及ぶ機関や、政府が出資するメディアが含まれる。

 フェイスブックは、2016年米大統領選への外国の干渉を防ぐ対策を怠ったと批判されているほか、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領らによる誤情報や扇動的なコメントの投稿への対応をめぐる論争の渦中にある。(c)AFP