【6月4日 AFP】(更新、写真追加)香港で4日、天安門(Tiananmen)事件から31年に合わせた追悼集会が開かれ、数万人が参加した。当局は新型コロナウイルス感染防止を理由に追悼集会を禁じていたが、参加者らは禁止令に反して市内各地に集まってろうそくをともしたり、民主化を訴える声を上げたりした。

 過去30年間にわたり大規模な天安門事件追悼集会が開かれてきたビクトリア公園(Victoria Park)で最大規模の集会が開かれた他、複数の商業地区でも小規模な集会があった。

 警察はうち1か所の商業地区で、参加者の一部を逮捕。現場では同市で昨年7か月にわたり続いた激しい民主派デモを想起させる光景が広がったが、警察はビクトリア公園での集会には介入しなかった。

 香港議会は同日、中国国歌への侮辱行為を禁じる国歌条例案を可決。同条例は民主派活動家らから、香港の自由を制限するものだと批判されている。

 また中国は先月、政権転覆を禁じる「国家安全法」を香港に導入する方針を決定。高度な自治が認められている香港が自由を失うのではないかとの懸念が高まっている。(c)AFP