妊娠中のゾウ、爆発物入りの果物食べて死ぬ インド
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【6月4日 AFP】インドで妊娠中のゾウが爆発物の詰まった果物を食べて死んだことが分かった。当局が3日、明らかにした。村人たちが作物や家屋を守るためにこうしたわなを用いていることに対し、怒りの声が上がっている。
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当局によると、この野生のゾウは5月27日、南部ケララ(Kerala)州のサイレントバレー国立公園(Silent Valley National Park)近くの村に迷い込み、爆発物の詰まった果物──パイナップルとみられている──を食べた。果物は爆発し、ゾウは口に重傷を負い、それが原因で死んだ。
現在、野生動物保護当局と警察が本件の捜査を進めているという。
この地域の村人たちは野生動物から畑を守るため、圧力式地雷の要領で起爆する爆発物の詰まった果物をよく使っている。
当局者によると、先月にも近隣の地域で同様の事件が起き、雌のゾウが口を負傷し、それが原因で死んだ。
森林当局者が5月30日にフェイスブック(Facebook)にゾウの死について投稿すると、ソーシャルメディアで怒りの声が広がった。
インドではこの数十年で都市化によって広大な森林が失われ、野生動物が人間の生活圏に進出せざるを得ない状況となっており、野生動物と人間の遭遇が増加している。
政府の統計によると、インドでは2014~2019年、2361人前後がゾウに襲われて死亡する一方、ゾウ510頭前後が死んだ。ゾウの死因は333頭が感電死、約100頭が密猟と毒殺だった。(c)AFP