【6月3日 AFP】競泳オーストラリア代表でヘッドコーチ(HC)を務めていたジャッコ・ヴェハーレン(Jacco Verhaeren)氏が3日、辞任を発表した。新型コロナウイルスの影響で東京五輪が延期になったことを受け、家庭の事情により母国オランダに戻ることを決めたという。

 東京五輪でチームを率い、胸を張ってオーストラリアを離れたいと考えていたヴェハーレン氏だが、大会のためにあと1年残ることはしないという決断を下した。

 高い評価を受ける51歳のヴェハーレン氏は、オーストラリア水泳連盟(Swimming Australia)が公開した発表文の中で「延長する道を模索しようとしたが、高いレベルの環境では妥協は許されないし、私自身も家族について妥協したくなかった」とコメントした。

 オランダの名スイマーであるピーター・ファン・デン・ホーヘンバンド(Pieter van den Hoogenband)氏とインヘ・デブルーイン(Inge De Bruijn)氏を2000年シドニー五輪と2004年アテネ五輪での成功に導いた手腕で知られていたヴェハーレン氏は、オーストラリア代表の成績が振るわなかったロンドン五輪の翌年の2013年にコーチに就任。

 その後は競泳強豪国としてのオーストラリアの復活に貢献し、代表チームは2015年と2019年の世界水泳選手権(FINA World Championships)のメダル獲得数で米国に次ぐ2位に入った。(c)AFP