環境改善を通じて産業構造を転換 山西省で進むクリーンビジネス
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【6月3日 People’s Daily】初夏の日差しが澄み渡った水面を照らす中、中国山西省(Shanxi)のカヌーチームが黄河の支流・汾河で練習に励んでいる。山西省を南北に流れる汾河は、かつて水質汚染が深刻で、山西省のカヌーチームはわざわざ南方に出向いて練習していた。汾河の環境改善が進んだこの数年、チームは地元に戻ってきた。清流の流れに沿ってカヌーを進め、力強くこいだパドルが光の粒のような水しぶきをあげる。チームの金剛(Jin Gang)コーチは「私たちは環境改善の恩恵を最も受けています。汾河は今や全国で一、二を争う条件の良いコースになりました」と話す。
エネルギー資源の一大産地である山西省では、長年にわたり石炭やコークスを産出し、金属の精錬、発電などの産業が発展してきた。その結果、環境汚染も深刻となり、産業構造の転換を進めている。山西省は今年初め、「環境保護を通じて経済を高度に発展させる」という方針を発表し、多くの政策を打ち出した。産業チェーンと結びついていない小規模企業や環境汚染をもたらす企業を整理する一方、環境保全奨励金を支出し、生産構造の転換や質の向上に力を入れている。
環境保護の成否は、経済構造の改善によって決まる。例えば、長期にわたる鉱山の採掘で環境が悪化した太原市(Taiyuan)西山地区では、エネルギー関連企業が環境保護事業に取り組むことを市が奨励している。以前はエネルギー供給企業を経営していた張俊平(Zhang Junping)氏は、10年間かけて玉泉山地区の環境を改善するプロジェクトを始めた。張氏は「黒い石炭をボイラーで燃焼させる仕事から、緑を生み出すクリーンビジネスに転換しました」と話す。
「経済発展を通じて環境を保護し、環境保護を通じて経済を発展させる」。それが山西省の掲げる理念だ。環境改善につながる新しい技術を採用した企業をリストアップする「トップランナー」制度を設け、リスト入りした企業にはさまざまな優遇・免除措置を与える。産業の質と量の改善を図りながら、低炭素循環社会を構築していく。
環境改善が進んで山間部の農村観光も活発になっており、国家レベル級のモデル観光地区も誕生している。環境改善は観光産業の促進にもつながっている。環境保全技術の向上は産業の近代化につながると同時に、美しい山西省の景観をもたらしている。(c)People's Daily/AFPBB News