【6月3日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の主催者は2日、新型コロナウイルスの影響で開幕が延期になっていた今シーズンについて、7月上旬のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)で開始すると発表した。同国で7月5日と12日に無観客で決勝2レースを行った後、さらに6戦が欧州で開催される。

 主催者によれば、今季は当初の全22戦の予定を15〜18戦に縮小し、12月の閉幕を望んでいるという。

 新型コロナウイルスの流行が世界中で広がった3月、伝統の開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2020)が練習走行のわずか数時間前に中止となったことで、今季のF1は大混乱に陥った。

 オーストリア政府は前週、F1側がウイルス対策の「完璧でプロフェッショナルな計画を提示してきた」ことを受け、シュピールベルク(Spielberg)のレッドブル・リンク(Red Bull Ring)でシーズン最初の2戦を開催することを承認していた。

 ハンガリーGP(Hungarian Grand Prix 2020)は7月19日決勝の日程に前倒しとなり、その後は2週間のブレークをへて英国、スペイン、ベルギー、イタリアでそれぞれレースが行われる。どのレースも無観客になる可能性が高く、各チームは安全面に関する厳格な手順に従わねばならない。

 定期的な健康チェックも行われる予定で、会場にいられるチームメンバーや大会スタッフの数も減らされる見通しとなっている。

 F1のチェイス・キャリー(Chase Carey)最高経営責任者(CEO)は、「現在のところ、今シーズンは無観客での開幕になると考えているが、今後数か月の間に観客を入れても安全な状況になることを願っている」「いずれにせよ、F1の再開は世界中のスポーツファンにとってうれしい励ましになるのは分かっている」とコメントした。(c)AFP