■ザッカーバーグ氏、トランプ氏と電話

 ザッカーバーグ氏は29日、「大統領の投稿やツイートにどう対処すべきか一日中悩んでいる」と投稿。「個人的に、こういった分断をあおる扇動的な表現には理屈抜きに否定的な感情を持つ」とした一方、「われわれの姿勢は、方針に明文化されている特定の危害や危険行為が起きるという差し迫った危険性がない限り、可能な限りの表現を許容するというものだ」と続けた。

 しかし、米メディアが31日、ザッカーバーグ氏とトランプ氏が29日に電話で会談したと報じたことで状況はさらに悪化した。

 匿名の情報筋が米ニュースサイト「アクシオス(Axios)」とニュース専門局CNBCに話したところによると、この会話は「建設的」だったという。フェイスブックはこの報道内容について肯定も否定もしていない。

 ハーバード大学ロースクール(Harvard Law School)の研究者、エブリン・ドゥーク(Evelyn Douek)氏は、この通話は、フェイスブックは「中立な裁定者」であるという考え方を「完全に損なう」ものだと断じた。

 他の研究者らと同様にドゥーク氏は、コンテンツに関して独立した判断をするため先月組織されたフェイスブックの新しい監視委員会が外部からの干渉に対抗できるのか疑問を呈した。