【6月2日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によってチェコ全土で中断を余儀なくされていた陸上競技が1日に再開され、五輪の女子やり投げで2度の金メダル獲得を誇るバルボラ・スポタコバ(Barbora Spotakova)が大会で優勝を果たし、注目をさらった。

 トラックに入ることを禁じられた選手たちは、東京五輪が来年に延期され、欧州選手権(2020 European Athletics Championships)が中止になるのを黙って見ているしかなかった。

 しかしこの日、チェコ陸上連盟(CAS)の「バックオントラック(トラックに戻ろう)」プロジェクトの下、陸上競技は同国の173会場で再開され、プロと子どもがそろって競技に復帰した。

 2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪で金メダルを、2016年のリオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得し、72メートル28の世界記録を持つ38歳のスポタコバは、AFPの取材に「このアイデアをとても気に入っている。言うまでもないほど大きな話題を呼んでいる」と語った。

 首都プラハの北西に位置するクラドノ(Kladno)での大会を63メートル69で制したスポタコバは、「私たちはしっかりとしたパフォーマンスも見せられたと思う。コロナ危機にも道を踏み外さなかった。いろんなことがあったけれど、しっかりと準備した」と振り返った。

「長期間にわたってトレーニングを重ね、良いパフォーマンスを見せられることは分かっていたから、試合に出場するのがとても楽しみだった。けれど、テストもしたかった」

 東京五輪に出場する可能性を心待ちにしているスポタコバは、「コンディションは良い感じ。それが続いてくれることを願うだけ。たぶんあと1年くらいかな」と語った。(c)AFP