【6月7日 CNS】中国・北京市は先月31日、同市初の自転車専用道路——昌平区(Changping)の回竜観(Huilongguan)から海淀区(Haidian)の上地(Shangdi)までの全長約6.5キロが開通して満1年がたつ。この間、この道路の利用者数はのべ140万台、1日平均約4000台~6000台に達している。

■混雑する時間帯は法則性あり

 北京市交通委によると、過去1年間の観測データを分析した結果、自転車専用道路の平日の走行台数は典型的な2つのピークを示し、朝のピークは午前8時-10時で、夜のピークは午後6時〜8時、2つのピークを合わせた量は1日の全体量の約58%を占める。

 また、走行路線に顕著な特徴があり、朝のピーク時には、郊外から市内への方向が主で、夜のピーク時にはその逆となる。1年間の観測で、自転車専用道路には固定的な「通勤ファン」1500人がいることも分かっている。

 他の交通ツールと比べ、自転車専用道路のメリットは顕著だ。交通ツール別のデータを見ると、「回竜観」と「上地ソフト園」の間を自転車で移動した場合の所要時間は最も短く45分、費用は最低でゼロ。同じ区間をバスで移動した場合90分、タクシー66分、乗用車50分、地下鉄45分だ。

■感染症対策期間に自転車専用道路の利用者が増加

 現在、感染症対策は常態化となり、会社や機関での仕事が再開するにつれ、北京市の通勤形態に大きな変化が起こり、市民は単独で出かけることを選択する傾向となっている。

 データによると、感染症の発生以来、自転車専用道路の利用量は急速に回復している。2019年10月の朝のピーク(1589台)を常態値とすると、2020年3月の自転車専用道路の利用者数は常態値の80%に戻り、さらに、5月中下旬の朝のピーク値は常態値を突破、2000台を超えた。同時期に同区域内の地下鉄駅4か所の利用者は昨年の常態値の70%にとどまっている。

■自転車専用道路の不良行為に対する試験的懲罰ルールを準備中

 政府管理部門では、各種の不良行為を防止するため、ピーク時の重点地域に対する巡視を強化すると共に、出入り口とサービスエリアに安全員を配置し、24時間体制で巡回することで、電動バイクの不正侵入や危険走行などの不良行為を効果的に抑制してきた。

 取材によると、政府は現在、自転車専用道路の不良行為に対する懲罰制度の試験運用を進めつつあるという。技術的な手法と個人信用スコアシステムを組み合わせ、昌平区政府では、自転車専用道路上に設置した全線監視システムを地域の治安予防プラットフォームに組み入れ、画像のリアルタイム共有化を実現していく。専用道路の起点と終点ではすでに大型ディスプレー3個を設置完了し、悪質な不良行為を暴露し、市民に文明的な乗車を促している。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News