【6月2日 AFP】ロードレース世界選手権(WGP 2020)は1日、新型コロナウイルスの影響を受ける中で可能な限り欧州でレースを開催する方針を理由に、日本GPの中止を決めた。

 10月16日から18日にツインリンクもてぎ(Twin Ring Motegi)で予定されていた日本GPは、その翌週に行われるはずだったオーストラリアGPがキャンセルになったのに続いて今季のカレンダーから消滅した。

 ツインリンクもてぎを所有するモビリティランド(Mobilityland)の田中薫(Kaoru Tanaka)代表取締役社長は、日本や欧州の状況は「予測不可能」とした上で、「選手権を統括するドルナスポーツ(Dorna Sports)と検討を重ねた結果、シーズン成立に向けて日本GPの開催中止を判断した」と述べた。

 今季のMotoGPクラスは最初の11レースが延期または中止となっており、欧州開催のレースをいかに最大限維持していくか協議が続けられている。現時点でシーズン再開時には、スペインのヘレス・レーストラック(Jerez Racetrack)において2週連続でレースを行うことを目指している。

 ドルナスポーツは新たな開幕日を7月19日に設定し、同26日に同じサーキットでレースを行う計画を示している。開催が承認された場合は、無観客で行われることに加え、パドックに出入りできる人数も制限されることが濃厚となっている。

 同社のカルメロ・エスペレータ(Carmelo Ezpeleta)最高経営責任者(CEO)は、「できる限り多くのイベントを欧州で開催するために、MotoGPは11月中旬まで欧州にとどまることを決定した」「従って海外でのイベントに関しては、開催が可能な場合は11月中旬以降のスケジュールにする必要があり、日本GPを行うには時期が遅すぎてしまう」と説明した。(c)AFP