【6月2日 AFP】(更新)インドネシアで1日早朝、刀を手にした犯人が警察の駐在所を襲撃し、警官1人が死亡、もう1人が重体となる事件が起きた。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 襲撃されたのはカリマンタン(Kalimantan)島の南ダハ(South Daha)地区にある駐在所で、当局によると、襲撃犯1人が銃で撃たれたという。

 国家警察は当初、襲撃犯は2人だと話していたが、地元当局は後に直接関与したのは1人だけだったことを明らかにした。

 南フルスンガイ(South Hulu Sungai)の警察本部長はAFPに対し、「警察官1人が殺害され、この襲撃犯も死亡した」と述べ、ISとの関連について現在も調査中だと話した。

 襲撃犯は19歳の地元住民で、名前を「アブドゥルラフマン」と特定されたという。本部長によると、襲撃犯はまず駐在所外で自動車に火を付け、「自動車が爆発して警察官の1人が確認のために外へ出ると、攻撃を始めた」という。

 当局は襲撃犯の刀とコーラン(イスラム教の聖典)、ジハード(聖戦)を呼びかける書簡の他、アッラーが唯一神であるとの信仰を表明する「タウヒード」が記された旗を押収したという。

 写真に捉えられた黒地に白い文字が記された旗は、ISの信奉者が用いるものとの類似を示している。

 イスラム教徒の人口が世界最多のインドネシアでは、イスラム過激派との戦いが長い間続いており、ISの暴力的なイデオロギーに対して忠誠を誓う多数の過激派グループが存在している。(c)AFP