【6月1日 AFP】インド北部を襲った激しい雷雨によりタージマハル(Taj Mahal)の一部が損傷したことが、関係者の話で5月31日に明らかになった。正門や五つのドームの下にある欄干などが損傷したという。

 北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州アグラ(Agra)は先月29日夜、激しい雷雨に見舞われた。AFPが撮影した画像には、霊廟(れいびょう)の欄干の被害状況を確認する作業員らの姿が捉えられている。

 インド考古調査局(Archaeological Survey of India)の主任考古学者によると、建設当時から残る砂岩造りの欄干と後に増設された大理石の欄干のほか、観光客が訪れる場所にある模造天井や正門の根石(土台石)が被害を受けたが、主要構造に損傷はないという。

 地元メディアの報道によると、29日の雷雨と落雷によって、ウッタルプラデシュ州の2地区で少なくとも13人が死亡した。6~10月の雨期には、落雷による死亡事故は比較的よく発生する。

 新世界七不思議(New Seven Wonders of the World)の一つで、インド屈指の観光名所であるタージマハルは、新型コロナウイルス対策の一環として3月半ば以降閉鎖されている。(c)AFP