【6月1日 AFP】太平洋で発生した熱帯暴風雨「アマンダ(Amanda)」が5月31日、中米エルサルバドルとグアテマラを直撃し、洪水や停電が相次ぐ中、これまでに少なくとも14人が死亡、1人が行方不明となっている。

 アマンダは今年の太平洋のハリケーン・シーズン初となる熱帯暴風雨で、エルサルバドルを直撃した後、やや勢力を弱めてグアテマラに向かった。

 エルサルバドルのナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は、被害に対処するため15日間の国家非常事態を宣言した。防災当局によれば、倒木や鉄砲水、土砂崩れ、停電などの被害が出ており、損壊家屋は200棟に上っている。

 総務省によると、死者14人は全てエルサルバドル国内で確認された。また、首都サンサルバドルのエルネスト・メイソン(Ernesto Muyshondt)市長は、死者の半数は市内で確認されたと発表。被災者や土砂崩れなどの危険の高い地域の住民約4200人が政府運営の避難所に移ったことを明らかにした。

 人口660万人のエルサルバドルでは、国民の9割近くが洪水や土砂崩れの起きやすい土地に住んでいるとみられている。

 映像前半はエルサルバドル・イロパンゴ(Ilopango)で、後半はグアテマラ・クイラパ(Cuilapa)で5月31日撮影。(c)AFP