【6月1日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は、米ミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)が警察の拘束下で死亡した事件を受けて米国を中心に抗議が起きる中、「白人が支配する」F1界の「大スターたち」が人種差別に声を上げていないと批判した。

 ハミルトンは「沈黙を守っている」としてドライバーたちを批判しながら、「私は皆さんが誰であるか知っているし、目を向けてもいる」と警告した。

 映像に収められたこの事件は複数の都市で混乱を引き起こし、米プロバスケットボール(NBA)のレジェンド、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏や女子テニスのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)らトップアスリートからも非難が殺到する結果となった。

 ハミルトンはインスタグラム(Instagram)に「沈黙を守っているあなた方を見ている。不正のさなか、何人かの大スターたちがまだ沈黙を守っているのを目にしている」と記した。

「F1はもちろん白人が支配する競技で、誰からも反応はない。自分はそこにいる唯一の有色人種だが、まだ孤立している」

「皆さんがなぜこのようなことが起きるかを理解していて、それについて何か言ってくれるとこれまで思っていた。だが、皆さんがわれわれに寄り添うことはない。一つ言えるのは、私は皆さんが誰であるか知っているし、目を向けてもいるということ」

 年間王者に6度輝いたハミルトンはまた、自身が支援するのは平和的な抗議をする人だけで、店で略奪行為に及んだり、建物に火を放ったりする人ではないと述べた。(c)AFP