【6月1日 People’s Daily】「呂さん、食事を持ってきてノックする時急ぎすぎないでください、お年寄りに食事をきちんと配るのを忘れないで」。浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)拱墅区(Gongshu)で、若いヘルパーの高冬雪(Gao Dongxue)さんが実習生の呂博才(Lv Bocai)さんに訪問食事配送を指導していた。「これは呂さんにとって初めての訪問サービスです。私は新人がいればいつも同行して、いつでも指導ができるようにします」。高冬雪さんはそう語った。

 高冬雪さんが言った「訪問食事配送」というのは、朗詩常青藤介護サービス社が開発した在宅介護用のアプレットを使うものである。社長の羅丹(Luo Dan)氏が説明するところによれば、同社が広めた在宅介護サービスで、アプレット上で注文さえすれば、ヘルパーがすぐ訪問サービスを提供するというものだ。

 高冬雪さんはこういったインターネットヘルパーの1人だ。去年9月、朗詩常青藤社と拱墅区は連合で「陽光老人ホーム」を設立した。高冬雪さんは訓練と実習を受けた後、会社によって派遣され、この地域のヘルパーとなった。

「ここでは1週間単位、1日単位の介護サービスがあります。われわれの職責はお年寄りの世話をすることですが、彼らの手芸や新聞購読など余暇活動の手配をしたり、お年寄りの話し相手をすることもあります」。高冬雪さんは話す。去年の年末、高さんの仕事の地区が拡張された。仕事の量が増えたとはいえ、このような方式は老人介護サービスのカバー範囲を遠くまで広げ、より多くのお年寄りを幸せにできると彼女は思っている。「この前、病院での介護がほしいという注文が入っていました。お年寄りが入院していて介護人を見つけることができなかったので、家族がアプレットで注文を試したのです。私たちのサービスが認可を得て、今はどんな用事でも注文連絡が来ます」

 現在、高さんたちのサービスは主に食事配送や入浴介助の方面に集中しているが、将来的にはより多彩なサービス内容を開拓したいという。「この世界に入って分かったのですが、お年寄りはもっと心の交流を求めているのです。私たちの仕事には、心のかよったサービスと心の交流をして、彼らが孤独を感じないようにすることが必要なのです」。高さんは今の仕事に、すこぶる達成感を感じている。

 実際、この「老人ホーム」のようなサービス拠点は現在拱墅区の中に52か所あり、189人が働いている。拱墅区民政局の黄雯琦(Huang Wenqi)副局長によれば、拱墅区は杭州の「インターネット+介護」のテスト地区となっており、介護サービスシステムのプラットフォームによって、率先して全市域にスマート健康介護サービスを広げ、「垣根のない老人ホーム」を作ろうとしている。(c)People's Daily/AFPBB News