【5月31日 AFP】新型コロナウイルスの影響で開幕が先延ばしになっていたフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の2020年シーズンが、7月上旬のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)から始まることが決まった。同国政府が30日に発表した。

 オーストリアのルドルフ・アンショバー(Rudolf Anschober)労働・社会問題・保健・消費者保護相は、F1側がウイルス対策の「完璧でプロフェッショナルな計画を提示してきた」ことを受け、開催を承認。翌週にもう1レース行うことも許可し、「7月5日と12日にシュピールベルク(Spielberg、レッドブル・リンク<Red Bull Ring>)でF1レースを無観客で開催する」と発表した。

 しかし大臣は、F1側の健康面に関する約束が果たされることが開催の絶対条件だとも警告し、「厳しい感染対策に加えて、計画にはチームスタッフを含めた全職員の定期的な検査や健康状態のチェックも含まれる」「重要なのは、主催者が地域や地元の衛生当局と緊密に連携することだ」と話した。

 F1のマネジング・ディレクターを務めるロス・ブラウン(Ross Brawn)氏は今月、大都市に近くないレッドブル・リンクで開幕2レースを行うのは「合理的」だと話していた。

 同会場ならすぐそばに空港があるため、国内で700人近くが命を落としている新型ウイルスの感染拡大防止に不可欠な閉鎖環境を整えてレースを行える。(c)AFP