「心優しい大男」 警官に首押さえられ死亡した黒人男性の素顔
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■人生を変えようとしていた愛情のある人
今月25日、武器を持たず手錠を掛けられ、地面に横たわった状態のフロイドさんは、警官から膝で首を9分間押さえつけられ、苦しみながら息を引き取った。この様子の映像が撮影されていた。
警察によると、食料品店で25日、フロイドさんがたばこを買うのに偽造通貨を使用したとみて店員が通報。フロイドさんには偽造容疑が掛けられていたという。
姉妹のブリジット・フロイド(Bridgett Floyd)さんはフロイドさんについて、完璧な人ではなかったが、警察の手にかかって亡くなったのは「悲痛なことだ」と語った。
この事件を受け、警官4人が解雇された。そのうち29日に逮捕されたデレク・ショービン(Derek Chauvin)容疑者は、第3級殺人などの罪で訴追された。
フロイドさんには2人の子どもがいたと報じられている。ヒューストンに住む娘(6)の母、ロキシー・ワシントン(Roxie Washington)さんは、フロイドさんは献身的な父親だったと話した。
地元紙ヒューストン・クロニクル(Houston Chronicle)によるとワシントンさんは、「彼はとても大柄だから、いつもけんか腰だと誤解されていた」「でも彼は愛情のある人だった…そして娘のことを愛していた」と語った。
フロイドさんと旧友のスティーブン・ジャクソン(Stephen Jackson)さんの友情は、ジャクソンさんが米プロバスケットボール(NBA)のスター選手になってからも変わらなかった。
ジャクソンさんはインスタグラム(Instagram)に投稿した動画で、「僕たちはお互いを双子と呼び合っていた」と感情的に語り、フロイドさんは子どもたちを支えるために仕事をしようとミネソタに引っ越し、「人生を変えようとしていた」と述べた。(c)AFP