【5月29日 AFP】ベネズエラの国会は28日、暫定大統領を自称する野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)氏を国会議長として承認した。これに先立ち同国最高裁は27日、グアイド氏の政敵でニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領寄りのルイス・パラ(Luis Parra)氏を議長として承認する判断を示していた。

 国会の本会議はテレビ会議形式で行われ、野党議員らは最高裁の判断を「違法」と非難。最高裁そのものについても「独立性、自主性、公平性に欠ける」と批判した。

 グアイド氏は本会議終了後、記者団に対し「私は職務を果たし続ける」と語った。グアイド氏はかねてパラ氏を「独裁政権の共犯者」だと批判している。

 ベネズエラでは野党が国会の多数派を占めている一方で、マドゥロ政権与党の統一社会党(PSUV)はパラ氏を支持する構図となっている。

 パラ氏は今年1月、グアイド氏が治安部隊によって議場から閉め出されていた間に国会議長への就任を宣言。野党側はこれを「議会クーデター」と強く非難した。(c)AFP