【5月29日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のオーストラリア人ドライバー、ダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)は28日、マクラーレン(McLaren)と2021年シーズンの移籍契約を結ぶ前に、自身が走ることを夢見ていたフェラーリ(Ferrari)と交渉していたことを明らかにした。

 現在はルノー(Renault)に所属する30歳のリカルドは、フェラーリには行かずにマクラーレンに移籍することが決まった。フェラーリは通算4度の世界選手権制覇を誇るセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)が今季限りでチームを離れることになっており、代わりのドライバーとしてカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)と契約を結んだ。

 リカルドは米CNNに対し、イタリアの名門フェラーリとの交渉について、「すでに数年前から話し合いはあった。それは、今までずっと続いていた」と明かした上で、「だからそうだね、そのことは否定しない。だけど、最後まで実を結ぶことはなかった」と語った。

「カルロスがいかにフェラーリに適しているか分かっている。だから、『なぜ、自分じゃないんだ?』というような気持ちはない。ただ、『2019年のカルロスは素晴らしい強さを発揮したじゃないか』というふうに考えている。今引く手あまたの選手だし、彼らの状況にぴったりなんじゃないかと思う」

 リカルドはレッドブル(Red Bull)で5シーズンを過ごした後、昨季にルノーへ移籍したばかり。しかしながら、2019年シーズンは一度も表彰台には上れず、ドライバーズ選手権で9位に終わり、自身の成績としては2013年のトロロッソ(Toro Rosso、現アルファタウリ<AlphaTauri>)時代に次ぐワースト記録となった。

 昨季のルノーは、コンストラクターズ選手権において、4位のマクラーレンと54ポイント差の5位に終わった。(c)AFP