【5月27日 AFP】フランス・アイススポーツ連盟(FFSG)のディディエ・ガイアゲ(Didier Gailhaguet)前会長が、性的虐待スキャンダルで辞任を強いられたとして、女性権利・都市・青少年・スポーツ省に対して約30万ユーロ(約3538万円)の支払いを求めていることが分かった。

 AFPが確認した文書によると、ガイアゲ前会長は任期を全うしていれば受け取れるはずだった給与15万2550ユーロ(約1800万円)と、それとほぼ同額の慰謝料を求めている。前会長は、辞任すべきだと強調したロクサナ・マラシネアヌ(Roxana Maracineanu)スポーツ相の圧力を非難している。

 ガイアゲ前会長は1998年からほぼ無風状態で協会を率いてきたが、著書の中で被害を告発したサラ・アビトボル(Sarah Abitbol)さんをはじめ、国内のスケーターが次々にコーチによるレイプと性的虐待の被害を訴えると、2月に大臣の圧力に屈するようにして会長の座を退いた。

 アビトボルさんが名指しした元コーチのジル・ベイヤー(Gilles Beyer)氏は、2000年にスポーツ省の調査を受けてフィギュアスケートフランス代表チームのコーチを辞任したが、ガイアゲ前会長の下でクラブレベルでは指導を続けることができていた。(c)AFP