【5月27日 AFP】エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は26日、新型コロナウイルスにより大きな打撃を受けている自動車業界の支援に80億ユーロ(約9400億円)を投入する計画を明らかにした。フランスを電気自動車(EV)部門での欧州のトップにして自動車業界の再生を目指す。

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 マクロン氏によると、支援策にはEVとハイブリッド車向けの補助金10億ユーロ(約1200億円)が盛り込まれる。フランスはいわゆる環境に優しい自動車を2025年までに年間100万台生産する見通しだという。

 マクロン氏はこの「歴史的」介入により、フランスの充電可能な自動車産業を欧州最大に育成することを目指すと言明。同国北部エタプル(Etaples)の自動車工場を視察したマクロン氏は、落ち込んでいる消費者需要をてこ入れするため、政府は個人によるEV購入には1台7000ユーロ(約83万円)、企業によるEV購入には同5000ユーロ(約59万円)、プラグインハイブリッド車購入には1台2000ユーロ(約24万円)の補助金を出すと表明した。

 6月1日からはガソリン車から低公害車への買い替えに3000ユーロ(約35万円)、EVへの買い替えには最大5000ユーロも助成されるという。

 マクロン氏はまた、経営状態が深刻な仏自動車大手のルノー(Renault)が、充電可能な自動車産業向けの電池の生産で、仏独のプロジェクトに参加することで合意したとも発表した。(c)AFP